「性病は生殖器に感染するもの」と考えている人は多いですが、実はこれは間違った考え方です。
確かに性病の多くは生殖器に感染するのですが、最近では「喉」への感染者数も増えてきています。
今回の記事では、喉に感染する代表的な性感染症「咽頭(いんとう)クラミジア」の特徴や症状、治療法や対処法などについて詳しく解説をしていきます。
咽頭クラミジアとは?
まずは「そもそも咽頭クラミジアとはどんなものなのか?」ということについて解説をしていきます。
咽頭クラミジアとは、クラミジア感染症の中でも特に「咽頭(のど)」に感染した場合に該当する感染症です。
喉に感染する性感染症はクラミジア以外にもいくつかありますが、喉への感染数が最も多いのがクラミジアです。
冒頭でも書きましたが、喉にクラミジアが感染している人の数は年々増加をしています。
咽頭クラミジアの感染経路は?
咽頭クラミジアの感染経路として最も多いのが「オーラルセックス」によるものです。
オーラルセックスとは口を使った性行為のことで、フェラチオやクンニリングスのことを指します。
クラミジアに感染した性器を舐めることで、喉にクラミジアが感染して咽頭クラミジアを発症するということですね。
また、オーラルセックスをしなくても咽頭クラミジアに感染した人とキスをすることでも感染することがあります。
軽いキスで感染する可能性は低いですが、特に激しいディープキスの場合には喉から喉に感染する確率が高くなります。
キス以外でも、ペットボトルの回し飲みや食器の使い回しなどでも感染する可能性もありますが、軽いキス同様感染の確率は低いです。
つまり、咽頭クラミジアの基本的な感染経路はオーラルセックスもしくはディープキスであると言えますね。
咽頭クラミジアの症状は?
喉にクラミジアが感染すると、患部が炎症を起こすことになります。
咽頭クラミジアは「喉の腫れ」「発熱」「咳が出る」などの風邪に非常に似た症状を引き起こします。
実際に、普通の風邪だと思って病院に行って検査を受けたら咽頭クラミジアだったというケースも多々あります。
症状が進行すると喉に膿がたまり、炎症も強いものになってしまいます。
咽頭クラミジアは結膜炎の原因にもなる
口と目は鼻を介してつながっているので、喉に感染したクラミジアが目にも移動して感染することがあります。
クラミジアが目に感染した場合には結膜炎になるので、クラミジア感染の可能性があり喉と目に異変がある場合には注意した方が良いでしょう。
ちなみに、喉や目に感染したクラミジアが自分の生殖器にまで自発的に移動して性器クラミジアを発症することはありません。
咽頭クラミジアの危険性について
咽頭クラミジアは命に関わるような症状が表れるケースはまれであり、比較的危険度が低い性感染症に分類されます。
しかしながら、注意したいのが他の感染症にかかるリスクが高くなるということです。
咽頭クラミジアに感染している人は感染していない人と比較して、HIVに感染する可能性が5倍も高くなると言われています。
つまり、咽頭クラミジア自体はそれほど危険な性感染症ではありませんが、危険な性感染症にかかる危険性が高くなるというリスクがあるということですね。
クラミジアは感染力の強い性感染症ですし、HIVの感染は命に関わるものなので、感染の疑いがある場合には一刻も早く検査をすることをオススメします!
咽頭クラミジアの治療法は?
咽頭クラミジアは普通の風邪と違って安静にしているだけでは完治することはありません。
自然治療することがない病気なので、感染した場合には病院でしっかりと治療を受ける必要があります。
治療法として最もメジャーな方法は抗生物質を投与することです。
抗生物質を定期的に飲むことで、感染したクラミジアの繁殖を抑えて症状を徐々に治していくことができます。
まとめ
咽頭クラミジアの感染者はオーラルセックスを行う男女の増加に従って増加をしています。
クラミジア自体は比較的危険性が低い性感染症ですが、他の性感染症の感染率を上昇させるリスクがあるので、総合的な危険度は高いです。
なので、心当たりがある場合には一刻も早く検査を受けることをオススメします。
現在は自宅で安くて簡単に咽頭クラミジアの検査ができるキットが販売されているので、病院に行くのがイヤな人は利用すると良いでしょう。
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