尖圭(せんけい)コンジローマはウイルス性の性感染症であり、感染者数が非常に多い性病の1つです。
日本では2番目に感染者数の多い性感染症で、徐々に感染者は増加していっています。
今回の記事では、尖圭コンジローマの症状・初期症状を男性・女性別で詳しく解説していきます。
尖圭コンジローマってどんな病気?
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus:HPV)に感染することで発症する性感染症です。
現在、ヒトパピローマウイルスには100以上の種類が発見されていますが、この100種類以上のウイルスは良性と悪性の2つに大別されます。
「良性」と聞くと問題が無いウイルスのように感じますが、実際は良性も悪性もどっちも良い物ではありません。
良性ヒトパピローマウイルスは尖圭コンジローマの原因になり、悪性ヒトパピローマウイルスは子宮がんや子宮頸がんの原因になります。
ちなみに、尖圭コンジローマになるのは良性HPVに感染した場合であり、悪性HPVに感染した場合は発症することはありません(ガンを発症する可能性はありますが)
主な感染経路はセックスによるもので非常に高い感染力があります。
尖圭コンジローマの症状について
尖圭コンジローマの「尖圭(せんけい)」というのは「尖って角ばった」という意味です。
どうしてこんな名前になっているかというと、尖圭コンジローマに感染するとギザギザと角ばって尖った形をしたイボができるからです。
ちなみに「コンジローマ」というのは英語(condylomata)で「イボ状突起物」の意味です。
ということで、尖圭コンジローマの基本的な症状は「性器周辺にイボができる」というようなものであるということでうね。
尖圭コンジローマの初期症状とは!
尖圭コンジローマの初期症状は、非常に小さなイボ(1mm~3mm程度のサイズ)が性器周辺にできるというものです。
感染初期にはイボのサイズは小さて数も少ないですし、痛みを感じることも少ないですから感染に気がつかないケースも多いです。
イボの質感は固めで尖ったような形をしている場合が多いです。
尖圭コンジローマが悪化した場合の症状は?
尖圭コンジローマの初期症状は性器周辺に小さなイボができるというようなものですが、症状が悪化するとどのようになるのでしょうか?
症状の大小には差がありますが、症状が進行すると、イボが大きくなり数も増えてきます。
イボのサイズが大きくなってくると、1cmを超えるようなイボに成長するということもあります。
症状が悪化したとしても基本的にイボ自体に痛みはありませんが、衣服と擦れることで痛みを感じることはあります。
また、イボの細胞が壊死することによって、悪臭を放つというような状況が発生するケースもあります。
【女性編】尖圭コンジローマができる場所
尖圭コンジローマは性器付近にできるということを書きましたが、具体的に言うとどのような箇所にできるのでしょうか?
女性の場合には一般的に以下のような箇所に尖圭コンジローマによるイボができます。
- 女性器周辺の皮膚
- 子宮頚管(膣の中の粘膜)
- 肛門(直腸)
尖圭コンジローマの女性の場合に特にイボが出来やすい箇所は女性器周辺の皮膚です。
多くの場合は膣に非常に近い箇所の細胞にイボができます。
また、女性器周辺の皮膚だけでなく、膣内にもイボができるケースがあります。
尖形コンジローマは基本的に痛みをあまり感じない性感染症なので、膣内にイボができても気が付かないケースが多いです。
また、アナルセックスによって肛門や肛門付近の細胞にイボができてしまうということもあります。
【男性編】尖圭コンジローマができる場所
続いて、男性の場合はどのような箇所に尖圭コンジローマによるイボができるかを見ていきましょう!
男性の場合には、以下のような箇所にイボができます。
- 男性器周辺の皮膚
- 陰嚢
- ペニス
- 肛門(直腸)
男性の場合で特にイボが出来やすい箇所がペニスの先端付近です。
さらに、先端付近でも特にカリ(亀頭の付け根)の部分にイボが出来やすいです。
カリ以外では、陰嚢や男性器周辺の細胞にイボができるというケースも多いです。
ゲイカップルの男性の場合には、肛門が尖圭コンジローマに感染してイボができてしまうというケースもあります。
直腸にイボができてしまった場合、外見では分からないので症状に気がつくのが非常に難しくなってしまいます。
口内に感染することもある!
尖圭コンジローマは口内(口内粘膜や喉粘膜など)に感染してイボを作ることもあります。
感染経路としてはオーラルセックス(フェラチオやクンニリングスなど)と呼ばれる口を使った性行為です。
尖圭コンジローマに感染した女性器や男性器が口内の粘膜に触れることによって感染します。
口内炎だと思っていてなかなか治らないので病院に行ったら尖圭コンジローマだったというような体験談も多いですね。
パートナーもしくは自身の性器が尖圭コンジローマに感染していてオーラルセックスの経験がある場合には、高い確率で口内にも感染しているので注意が必要です!
まとめ
尖圭コンジローマは直接的に命に関わる可能性は低い性感染症ですが、他の性感染症の感染確率が高くなることを考えると十分に危険な性感染症です。
尖圭コンジローマは「イボができる」というような症状が分かりやすい性感染症です。
症状が出ても放置をしていると症状は重くなってしまいますし、治療も大変になってしまいます。
なので、もしかしたらと思ったらすぐにでも検査・治療を行うことをオススメします!
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