淋病(淋菌感染症)は一時期患者数が激減した性感染症ですが、最近になってまた感染が拡大し始めています。
淋病は日本で最も患者数が多い性感染症であるクラミジア感染症と似たような症状を引き起こしますが、異なる部分もあります。
また、女性と男性では症状や初期症状が大きく異なります。
今回の記事では、淋病の症状や初期症状を男性・女性と性別を分けて詳しく解説をしていきます。
淋病の症状は男性・女性で異なる!
淋病の症状は男性と女性で大きく異なるということを冒頭で書きました。
男性と女性で症状が大きく異なる理由は、淋病に感染する主な箇所が男性・女性特有の性器だからです。
例えば男性であれば陰茎に、女性であれば膣に感染するということですね。
また、淋病は性器だけでなく喉や直腸(肛門)に感染するというケースもあります。
こういった男性・女性ともに同じ器官が淋病に感染した場合には、症状も同じようなものになります。
淋病の初期症状・男性編
男性が淋病に感染した場合、非常に高い確率で初期症状が表れます。
症状としては以下のようなものが挙げられます。
- 排尿時の強烈な痛み
- 尿道から膿が出る
- 勃起時に痛みがある
- ペニスの先端が赤く腫れ上がる
男性が淋病に感染した場合には以上のような症状が表れます。
クラミジア感染症の場合には男性は感染したとしてもほとんど初期症状がありませんが、淋病の場合には9割以上の人に初期症状が表れると言われています。
特に初期症状として起こりやすく分かりやすいのが「排尿時の強烈な痛み」ですね。
排尿時の痛みがあまりにも強いので病院に行ったら淋病に感染していたというケースも多いです。
淋病が進行した場合の症状・男性編
淋病の初期症状としては、排尿時の強烈な痛みや尿道から膿が出るというような症状がありますが、さらに症状が進行した場合にはどのようになるのでしょうか?
では、どのような症状が表れるのかというと、以下のような症状が表れます。
- 尿道炎
- 精巣上体炎
- 前立腺炎
尿道炎は尿道が、精巣上体炎は精巣上体が、前立腺炎は前立腺が炎症を起こすという症状です。
淋病は淋病の原因となる細菌である「淋菌(Neisseria gonorrhoeae)」が患部で増殖して炎症を起こすことで発症します。
尿道の炎症が進行すると尿道炎になり、排尿時に痛みを感じるようになります。
精巣上体炎は精巣(睾丸)の上の部分が炎症を起こすというもので、精巣が腫れて痛みを感じるようになります。
前立腺が炎症を起こした場合は前立腺炎になり、下腹部に痛みを感じるようになります。
基本的に症状は尿道炎⇒精巣上体炎⇒前立腺炎と身体の奥へと進行していきます。
症状が重くなると慢性的な痛みに襲われるようになり、治療にも時間がかかるようになってしまいます。
淋病の初期症状・女性編
女性の場合の淋病の初期症状についてですが、男性の場合と異なり、初期症状に気がつかないケースが多いです。
男性で初期症状を感じるのが9割以上であるのに対して、女性は2割程度であると言われています。
初期症状が全く無いというわけではありませんが、痛みを伴うケースがそれほど多くないことが初期症状に気がつかない理由です。
肝心の女性の初期症状は以下のようなものです。
- おりものの量が増える
- おりものの色や質や匂いの変化
- 下腹部の痛みやかゆみ
- 不正出血
- セックス時の痛み
おりものの状態が変化したとしても、意識をしていないと気がつくことができないケースが多いです。
性感染症にかかった場合に、最初に変化が表れるのがおりものの状態です。
ということで、いち早く症状に気がつけるように普段から自分のおりものの状態をチェックしておくようにしましょう!
淋病が進行した場合の症状・女性編
淋菌に感染して症状が進行すると男性と同様に患部が炎症を引き起こします。
炎症を引き起こす患部によって症状は異なります。
- 子宮頚管炎
- 子宮内膜炎
- 子宮付属器炎
- 骨盤内腹膜炎
- 肝周囲炎
上の症状が女性が淋菌に感染することによって発症する病気です。
女性の場合も男性と同様に淋菌が身体の奥へと徐々に感染拡大をしていきます。
基本的に、上に列挙した5つの症状が上から順番に進行してきます。
つまり、子宮頚管⇒子宮内膜⇒子宮付属器⇒骨盤内膜⇒肝周囲という順番で感染が拡大していくということですね。
女性器は男性器と比較して複雑な構造をしているので、男性よりも治療が困難になるケースが多いです(自覚症状が少ないのも症状が悪化する原因の1つです)
淋病が重症化すると、子宮などの生殖器が機能不全を起こし、不妊になってしまいます。
生殖器以外の淋病感染について
最近になって、生殖器以外が淋病に感染する人が増えています。生殖器以外で最も感染者数が多いのが「のど」の淋病です。
喉の淋病は、口を使用したオーラルセックス(クンニリングスやフェラチオ)によって生殖器から感染します。
また、喉の淋病に感染した人とディープキスをすることで感染するというケースもあります。
それ以外で感染の可能性があるのが「肛門(直腸)」や「目」への感染です。
肛門の淋病感染はアナルセックスによって感染し、目の感染は体液がついた手で目をこすることで感染します。
このように、生殖器以外でも淋病に感染する可能性があるということをしっかりと知っておきましょう!
まとめ
淋病は男性の場合は自覚症状が出やすいので比較的早期に気がつくことができる病気ですが、女性の場合には重症化してからしか気が付かないケースがあるので注意が必要です。
また、男性であっても絶対に自覚症状があるというわけではないので、自覚症状がなければ絶対安全というわけではありません。
他にもクラミジア感染症などのような性感染症は男性の場合でも自覚症状がほとんど無いので注意が必要です。
ということで、もしも性病に感染しているかもしれないと思ったら、なるべく早くに検査を受けることをオススメします。
放置していると命に関わるようなケースもあるので、不安があればすぐにでも検査を受けましょう!
以上「淋病の症状・初期症状とは?男性・女性で異なる!」でした。
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